ウシの初乳が子どもの風邪予防と軽症化に効果 [健康]
ウシの後期初乳に子どもの風邪を予防、軽症化する効果があることが分かった。
「法典クリニック」(千葉県船橋市上山町)院長の加地展之氏は、予防医療への取り組みの1つとして、免疫効果が知られるウシの後期初乳を用い、地域の3~9歳の男女約200名の協力の下、小児の上気道感染症に対する予防効果を調査。試験では、被験者を2つのグループに分け、一方のグループ(後期初乳群)には、後期初乳を錠菓にしたものを1日3個(後期初乳乾燥粉末量では1日500mgに相当)、もう一方のグループ(プラセボ群)には、比較として脱脂粉乳で作った錠菓1日3個を、それぞれかんで食べてもらった。
その結果、感染症に特にかかりやすいとされる3歳~6歳の被験者において、発熱を伴うような重篤な上気道感染症を発症した場合の平均罹患日数(治癒までの日数)が、プラセボ群で8.14日だったのに対し、後期初乳群では4.67日と短縮されていた。3歳~9歳の被験者においても、後期初乳群で平均罹患日数の減少傾向が見られたが、統計学的有意差を示すには至らなかった。
次に、両群間での上気道感染症の平均発症回数を比較したところ、後期初乳群はプラセボ群に比べて平均発症回数が有意に少なかった。また、3歳~6歳に限定して同様の比較を行ったところ、その減少効果はより顕著であった。さらに、その内容を精査したところ、後期初乳群では、期間中に複数回発症した子どもが少なく、一度も発症しない子どもが多数を占めるという傾向が見られた。
分娩後1週間以内の乳を、一般に「初乳」というが、特にここでは1~5日目までの乳を「初期初乳」、6~7日目の乳を「後期初乳」と区分する。日本ではウシの初期初乳の流通は認められていない。ウシの初乳については、これまでにも感染症に対する効果や、細胞の再生に関する有用性が報告されていた。加地氏は、「牛のミルクなので親しみがあり、子どもにも飲ませやすい。サプリメントなどに向くのでは」と、予防医療への応用に期待を寄せる。






